横浜雙葉中学高等学校

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校長ブログ

山手の風だより ~校長室の窓から~

始業式から2週間

2024年4月22日

 始業式、入学式から2週間がたちました。学校には元気な生徒さんたちの声が響いています。その声を聞きながら、先日歩いた山の景色を思い出しました。

 自然の好きな私は、時間があるときに、山を歩いたり登ったりするのですが、先日登った山では、上のほうは山桜が満開、下のほうは若葉が輝き、さらに下では針葉樹がまっすぐに伸びていました。ひとつの山でも趣が全く異なりますが、それぞれ自分らしく精一杯生きているように感じました。

 今年度も、生徒一人ひとりが自分らしく一年間過ごせますように…山の花、葉、木を見ながらしみじみ思いました。

新年度が始まりました

2024年4月10日

 4月8日、始業式と入学式が行われました。数年ぶりに桜が満開の中、また雨予報が変わって暖かい薄日の中の一日となりました。始業式の中で高校入学式も行われ、それぞれの学年が新しいクラス仲間、担任のもと元気にスタートしました。

 その後の入学式では、マーガレットを手にした新入生が講堂に入場すると、自然と拍手が起こり、その中を新入生は舞台に上がってから席につきました。新入生の皆さんが学校生活に慣れて安心し日々過ごせますように。そして、一人ひとりにとって学校が大好きな居場所となりますように心から願っています。

入学式・始業式を待つ桜

2024年4月3日

 春休みもあとわずかですが、皆さんそれぞれ元気に、有意義に過ごされたでしょうか。

 来週からの入学式・始業式には、新しい学年、新しいクラス、新しい担任との学校生活が始まります。階段を一段のぼるのですが、のぼった景色は昨年とはきっとまた違って、今まで見えなかったものが見えたり、遠くまで見渡せたりすることでしょう。

 中1の皆さんにとっては、すべてが新しい世界。どうぞおそれずに、自分らしさをたくさん発揮してください。

 桜が入学式・始業式を待つかのように、3分咲きで足踏みしています。満開で皆さんを迎えてくれることを願っています。

正門のソメイヨシノ(4月3日撮影)

今年度を終えるにあたり②

2024年3月25日

 「人と世界、未来をつなぐ」――今年の学校目標でした。この目標を実践するかのように、能登半島やウクライナの人々のための募金などを実践してくださった生徒さんが多かったことは、ひとつの「つなぐ」ことだったと思います。

 水害にあった東北の学校には水没した放送機器という目に見えるものへの募金を全校で行いました。募金で完成した放送機器の写真が送られてきて、こちらも温かい気持ちになりました。

 そんなとき、助けた、助けられた、などの枠が外れて、同じ仲間を感じます。

 「つなぐ」というのは、募金など支援すること自体ではなく、それを通して、心と心が通じ合ったり、他者のことを自分のこととして感じられることなのかもしれない、と思います。

(左から)秋:通学路、冬:クリスマス奉仕の分かち合い

今年度を終えるにあたり①

2024年3月18日

 年度末の試験週間も終わり、学校は終業式を待つ日々となりました。今年度は皆さんにとりどんな一年だったでしょうか。

 世界では戦争が続き、国内では東北地方の水害、能登半島地震など、胸が痛むさまざまなことが起きました。それらに心を寄せる具体的な動きが学内でもすぐに見られたことは本当にありがたいことでした。

 他者の痛みへの「敏感さ」がいま特に求められる時代です。あふれる情報に流され、逆に他者との人間的なかかわりは薄れていないでしょうか。私自身も自分が今年一年、「敏感」であったか、いま振り返りたいと思います。

(左から)春:中庭のモッコウバラ、夏:球技大会

“茶色“の卒業生

2024年3月9日

 3月1日、高校卒業式が行われました。卒業生の皆さん、おめでとうございます。学年ごとに学年カラーが決まっている本校ですが、今年の卒業生は「茶色」または「えんじ色」と呼ばれる学年でした。

 まず「茶色」は木や大地といった自然を感じさせる色で、温もりや安心感を与える色とされます。一方、「えんじ色」は伝統ある色で、本校の明治期の生徒も多くが「えんじ色の袴」を着ていました。当時、学問を始めた女学生たちが、宮中で16歳未満の袴の色とされた「濃色(こきいろ)」を好んで着用したことが始まりのようです。

 「温もり」と「伝統」の茶色・えんじ色の学年-そんな卒業生を応援したくて、卒業式の当日、私が茶色のコサージュを胸元につけていたのを、皆さん気づいてくれたでしょうか…。卒業してもずっと応援していますね!

卒業生の電子本が受賞

2024年2月27日

 横浜雙葉時代の体験を題材に、卒業生が電子本を出版し、「第1回ハナショウブ小説賞 短編部門大賞」を受賞しました。題名は『光を受ける者たち』。著者は那月珠雨さん(著者名)、昨年3月に卒業した大学生1年生です。

 物語は、進路の決まった高3生徒が肢体不自由児の支援学校に体験活動に行く中で、さまざまなことを考える内容。引率教員、支援学校教員の思いなども含めて生徒の心が変化していく様子が実体験をもとに丁寧に描かれています。読むうちに、高3のときこんな思いで活動してくれていたのか…と胸がじーんとなりました。

 物語の最後、何日かの活動の最終日に支援学校を出る場面で、感想を聞かれた生徒が「…私もみんなと同じ等身大の高校生のままでここにいていいんだ」と感じたことを話します。そう、だれも皆「等身大で、ここにいていい」。心の中で私もつぶやきました。

「書」を導く先生方のご活躍

2024年2月15日

 本校の書道科の講師の方が、書道展で受賞されたり、海外の書道展に出展されました。

 書道展で受賞されたのは、石原由香先生で、第72回独立書展で準会員賞を受賞。「古色蒼然」と書かれた書は縦182㎝×横79㎝、力強さかが伝わる作品です。

 また、近藤はるか先生はウィーンの博物館で、1月まで10カ月近くにわたって、日本の書家合同での作品展に出展。「奏」と題された作品は、先生が所属される会が前衛書を書かれる会とあって、大胆で独創性にあふれています。

 先生方のご指導のもと、本校生徒も日々、自分なりの書に磨きをかけています。

 

雪のあとには春が…

2024年2月7日

 久しぶりの雪に、学校では数センチの雪を集めて雪合戦をする生徒、雪だるまをつくる生徒と教員(私です)の声が響きました。中には、雪のコロッセオ(写真)づくりに挑戦した生徒もいました。

 そうした中、学校近くの高い木の上からはヒヨドリのさえずりが聞こえます。「まだ寒いけれど春は近いですよ~」とでも言っているようです。冬のあとには必ず春が来る…と改めて思います。

青空に向かって、さあ!

2024年1月31日

 今日の午後に通りかかった2階廊下のベランダから、高1が体育の授業でハードルに挑戦している風景を見かけました。2月間近にしては少し暖かい午後の太陽のもと、生徒たちはハードルを飛び越えていきます。大学受験が決まった高3生がやってきて、一緒に応援。「いま、飛んで!」

 明日、中学入試に向かう小6の皆さんも、全力を出して大きく飛べますように。真っ青な青空に、そして未来に向かって。

校舎から見た北の空

2024年1月26日

 校舎から見た西の空(夕暮れ)と東の空(日の出)に続き、今度は昼間の北方面の空を撮影してみました。ランドマークのビルが寒気をものともせずに、青空にすっとそびえたち、「背筋を伸ばしてみてごらん、気持ちいいですよ!」と私に呼びかけてくるようです。

 そんな光景を見ていると、寒さのなか勉強にはげむ高3受験生、そして小6受験の皆さんが心に浮かびました。「ファイト!」。被災地から集団避難して受験する中学生の皆さんも「ファイト!」。青空に向かって二度、小さな声で叫びました。

(左)ランドマークタワー(右)遠くに見えるベイブリッジ

真冬に咲く花

2024年1月24日

 寒い日が続いていますね。でも、不思議ですが寒いからこそ咲く花もあります。その一つがスイセンです。わが家の小さな庭には今、スイセンが真っ盛り。真冬に何もなかったような土から少しずつ芽が出て、次第にずんずん伸びて葉を広げ、やがて小さな白いつぼみができて、ぽっと咲きます。

 そんなスイセンを見ていると、「もう少し春まで待っていて」と声をかけてくれているような。あちこちに向いて咲く花が「春はもうすぐ~」と歌っているような。そんな気がしてきます。春よ~来い♪

学校のクローバー広場に咲くスイセンの花

高3受験生を心から応援

2024年1月16日

 先週末は大学共通試験でした。受験生の高3の皆さん、これからが入試本番となります。どうか一人ひとりの持てる力が最大限に発揮されますように。応援しています!

 そして、能登半島地震で被災した受験生も、電気が復旧しない中や避難所での勉強だったそうです。どうか風邪などひかずに全力で乗り切られますようにお祈りします。

1月の授業がスタート

2024年1月9日

 このコラムも冬休みをいただきました。その間に、年明け早々の能登半島地震、航空機事故など大変な2024年の始まりとなりました。犠牲となった方、ご家族を亡くされた方、被災された方のため心からお祈りいたします。

 学校は冬休みが終わり、今日から授業再開です。また生徒の皆さんの元気な声が戻ってきました。少し空気は冷たいですが、昼休みには中庭に出て日向ぼっこの生徒の姿も。やはり生徒の笑顔が見られる学校がいちばんです。

聖堂の小さな馬小屋

2023年12月20日

 あと数日でクリスマスです。学校の聖堂祭壇には、いま小さな馬小屋が置かれています。馬小屋は淡い色合いで、おとなしい、いかにも静かなクリスマスの雰囲気が感じられます。

 クリスマスの夜、町は賑やかですが、教会でのクリスマスは静かな喜びの中で祝われます。私は以前、毎年のように国内の地方の教会でクリスマス・ミサにあずかっていました。だれも知る人がいない中で、少し寂しい気持ちでミサにあずかると、「静けき~真夜中、貧し~うまや~」が心にしみました。皆さんは、今年どこで、どんなクリスマスを迎えますか。

手作りのカレンダー

2023年12月13日

「幼稚園の皆さん、使っていただけますか」——中1が来年のカレンダーをクラスごとにつくり、夏の集中豪雨で園舎が使えず仮校舎にいる秋田聖霊高校付属幼稚園の皆さんに送りました。2月は雪だるま、3月はひな祭り、4月は桜…などカレンダーの絵は、見るだけで楽しくなります。

 9月に私たちは秋田聖霊高校に募金させていただきましたが、その時のことを忘れずにいてくれた中1の皆さん、また同校の復興のためクリスマス募金をしてくれた高3の皆さん、ありがとう。クリスマス前に心が温まります。

橘の黄色い実を見て

2023年12月5日

 中庭の大階段(ひな壇)の左側にある木に、今年も黄色い実がいくつもなりました。この木は橘(たちばな)です。実は以前、西校舎が建つ前は大階段の右側に、橘に対応するように桜の木がありました。でも新しく西校舎を建て替えるときにどうしても桜を切ることになりました。その桜の木の幹は椅子になって図書館に残っていますが、橘は今もひな壇に寄り添うように立っています。

 橘は、一年中葉が緑色のままで、黄色の実が長く残ることから「不老長寿」の木とされるそうです。いつまでも、横浜雙葉を見守ってほしい木です。

 

山手の丘からの日の出

2023年11月28日

 今朝の校舎屋上からの日の出です。少し雲がありましたが、太陽が出た瞬間は、光が心に飛び込んでくるようでした。学校から日の出を見てみようと思ったのは、先日このコラムを見てくださった方から、「夕日の写真きれいでしたね」とお声かけいただいたためです。

 おかげで、朝日を眺めながら、世界中のだれもがこの同じ太陽を見つめる仲間だと互いに思い合えますように、と自然に心から祈ることができました。同時に、自分自身の背筋がピンとするような清々しい気持ちにさせていただきました。感謝。

通学路をいろどるタイル

2023年11月21日

 テニスコート側通学路の植木の前に、タイル張りの色とりどりのブロックが並べられています。ここには、以前は雨水対策の土のうが置かれていましたが、何となく生徒や来校者の方々をお迎えするにはどうかしら…と用務の方に相談したら、素敵なタイルに変身しました。

 わずか6枚のタイルですが、味わい深い雰囲気をだしてくれています。ちょっとした変化も、学校がより暖かみのある雰囲気になればと思います。

お久しぶりです

2023年11月16日

 ほぼ1週間ごとに続けてきたこの小さなコラムが、今回2週間以上空いてしまいました。実は、思いがけず中3の校外学習(修学旅行)に同行することになり、京都をめぐっておりました。紅葉が始まった京都の町を、元気で前向きな生徒とともにまわることは、実に楽しい数日間でした。

 その中で、ちょっとした嬉しい出来事がありました。3日目の宿泊所の朝食会場に遅刻してきた生徒が、次の日の朝、何と会場に一番乗り。声をかけると、「昨日は遅刻してしまったので、今日は絶対に遅刻しないように自分たちで頑張りました」。コロナの影響で初めての宿泊となった中3の今回の旅行。古都の歴史を学ぶだけでなく、こんな学びも大切…としみじみ感じた引率でした。中3の皆さん、楽しかった旅行に改めて感謝ですね!

十月桜の下を歩く高3へ

2023年10月30日

 授業によっては他学年より早く帰る高校3年生。

 日々、自分の将来の夢に向かって努力している3年生の姿を見ると心動かされ、「応援しているから」と声をかけたくなります。

 今満開の十月桜の下を帰る3年生が、来年の4月にはソメイヨシノの桜を見ながら、それぞれ希望の大学の入学式を迎えられるよう、心から祈るばかりです。

山手の丘からの夕暮れ

2023年10月26日

 きのう、学校からのぞむ山手からの西の夕暮れは、あわいオレンジ色に染まり、心に深く静かに入り込む風景でした。灰色のシルエット姿で凛とそびえ立つ富士の山、少し離れて小さいけれど光りを放つ山手教会の塔の光。

 こんな光景を世界の人だれもが落ち着いて眺めることができているだろうか…。学生時代に留学していた南米アンデスで、やはり夕暮れに、小高い丘から町の明かりを見てその明かりのもとに暮らす人々の幸せを祈ったことを思い出しました。夕暮れに、人々の幸せと平和を祈ります。

「感謝の気持ち」と「おもてなしの精神」 雙葉祭を振り返って

2023年10月19日

 先週の雙葉祭には多くの方が学校を訪れてくださり、生徒もみな笑顔でした。皆様に感謝申し上げます。雙葉祭のオープニング朝礼で、私は「感謝の気持ち」と「おもてなしの精神」を生徒の皆さんにお願いしました。

 同時に、その朝礼の冒頭、ガザ地区の平和を皆で祈りたいと呼びかけ、全員で瞑目をしました。4年ぶりの雙葉祭の本格開催に私たちが喜んでいる一方、砲弾におびえ命を落とす人たちがいることを忘れないようにしたいです。ガザ地区とイスラエルで、ウクライナで、その他の地で、平和が脅かされている人たちがいることをどんな時も心に置いていたいです。

前期が終わり後期へ

2023年10月10日

 10月4日、終始業式が行われました。講堂で通信箋をお渡ししたあと、半年を振り返りました。何といっても行事が例年通りほぼ行われたことは嬉しいことです。宿泊行事のほか学園の日バザー、球技大会、オープンキャンバス…。感染に注意しながらも、学年、クラス、クラブが一致団結して活動できたことの実りは大きいものです。
 同時に、生徒の皆さんの目は学内だけでなく学外にも向いてくれていました。夏の東北地方の大雨で大きな被害を受けた秋田のカトリック高校のために募金活動をし、保護者、教員の献金と合わせてお送りすることができました。
 日本や世界のどこかで助けが必要な時、心を寄せ、行動できる人になれるよう、ともに努力していきたいと思います。

10月の桜を見て

2023年9月27日

 

 学校ダイアリーに載った「十月桜」のエピソードをひとつ。

 通学路で十月桜を眺めていると、下校生徒に出会いました。うつむききながら歩いているので声をかけようか迷いましたが、「桜がきれいよ」と話しかけると、「えっ? あ、本当ですねー」と顔を上げて、ぱっと明るい笑顔になりました。その反応のすがすがしいこと。

 

 上を向いて歩くと、きっと心が明るくなる“何か”に出会って、心が上向きになるかもしれません。「上を向いて歩こう~」という歌が世に出たのは約60年前の10月。作曲者も上を見て「十月桜」を見たのでしょうか。

中庭をながめて

2023年9月19日

集められた中庭の落ち葉

 前期期末試験が終わりました。生徒の皆さん、努力してきたことを出せたでしょうか。

 試験中のこと、生徒が遊びに出ない中庭では、桜の落ち葉が目立っていました。いつもなら秋に紅葉して落ちる桜の木。今年は梅雨が長引きさらに梅雨明け直後から暑さが続いたため早い落葉だそうです。人間でいえば「夏バテ」とか。年々暑くなる夏の終わりに、自然も疲れている…と考えてしまいます。

 それにしても毎朝、通学路や中庭の落ち葉を掃いてくださる用務の方々に感謝です。

愛の記念碑

2023年9月11日

 中庭の一角に「愛の記念碑」があります。1923年9月1日の関東大震災で亡くなった方々を祈念する碑です。当時、本校も大きな揺れによって全壊し、シスターや寄宿生ら合わせて26名が尊い命を失いました。シスター方は子どもたちを先に助けてあげて、と自分たちが犠牲になりました。その話を聞いた方が「愛の記念碑」を設置してくださったそうです。

 今年は関東大震災から100年。現在も、地震や水害などの被害は繰り返されています。自然の前で謙虚であること、そして被害にあわれた方々の思いを受け止めること…常に忘れずにいたいと思います。

新学期が始まります

2023年8月31日

シランの実

明日はいよいよ新学期の開始です。夏休みの間、お元気でしたか。

今年の夏は大変暑く、その中で夏休みの校内活動や合宿などはほぼコロナ前と同じようになりました。高3の皆さんは勉強に集中できたでしょうか。地道な取り組みはきっと実を結びます。

6月に通学路で咲いていたシランには、今、小さな実がついています。それぞれの茎にそれぞれに「実がついて」います。花も、人も必ず「実がつく」はず。小さな努力を地道に続けて実が結びますように。

台風被害を目にして 

2023年8月23日

セミの鳴き声が響く本校正面玄関前の樹

 先週のお盆休みに列島を横断した台風7号。被害にあわれた皆様が元気になられますよう、心よりお祈りいたします。 

 さて、夏休みも後半残すところ少し。皆さんどんな夏休みだったでしょう。高3の皆さんも元気に勉強に励んでいたでしょうか。

 そして今年3月に学校を飛び立った卒業生の皆さんは、新しい環境の中で長い夏をどうしているだろうか、とふと思います。自分の目標に向かって飛び込んだ学問の世界はどうですか。あせらず、ゆったり、でも前を向いて、歩んでください。そして時には中高生活を振り返り「いい時を過ごした私は、これからもいい時を過ごせる!」と自信を持ってください。横浜雙葉はいつでも見守っています。 

夏休みでも“休まない”学校

2023年8月12日

 学校はお盆の夏期休暇となっています。といっても、休まない部署があります。

 長期休みの時だからこそ活動を活発にするのが施設管理の方々。今回は、西校舎の一部の階の空調設備の入れ替え工事を行いました。専門業者の方々と連携して、床や家具をビニールで覆ってから、空調機を外して新しいものを付けていきます。そして校舎の外にある大きな室外機はクレーンで取り換えます。

 9月からの残暑も、新しい空調設備で快適な学校生活となるはず。施設管理の方々、業者の皆さん、ありがとうございました!

真夏の空を見て思う ~ 平和について再び ~

2023年8月11日

本校から西の空を望む

 真っ青な夏空に白い雲、その中に響くセミの声を聞くとやはり思い出すのは、間近となった8月15日のことです。その日から日本をふくめ世界は「平和を何よりも大切にする」との思いで努力してきた…はずです。しかし今も、ウクライナ、アフガニスタン、シリア、スーダンなど戦争・紛争が続き多くの命が奪われています。
 私はかつて、留学先の国が内戦直前の時で、しばしば電力会社が爆破され停電になっていました。日常が脅かされる中で、平和が簡単なものではないことを肌で感じました。その時以来、「平和は守るものではなく、常に築くもの」と思っています。常に築いていかないと壊れてしまうのが平和なのかもしれません。
 青い空を見ながら色々考え、そして15日を迎えたいと思います。

被爆者の体験をつなぐ

2023年8月7日

広島原爆ドーム(上)と長崎平和記念像(下)を訪れる本校生徒

 8月6日、9日を迎えました。ひとつの閃光とともに命が奪われ、家が奪われ、日常が奪われてから78年。平均年齢82歳の被爆者の方々は、今どのような思いで過ごしておられるでしょう。  

 先日、被爆についての新聞記事で「体験が『歴史』となり始めたとき」という言葉と出会いました。体験ではなく「過去の歴史」となったとき、私たちには遠いものになります。だから…できる限り、体験を「体験」として聞きたいです。そして歴史としてではなく、体験として後世につないでいく…被爆者の生の声を聞くことのできる私たちの使命だと思います。

校庭中庭のかたすみで

2023年7月31日

 真夏の日差しにもめげず、中庭でいくつかの花が咲いています。朝顔、マリーゴールド、ジニア…。中でもジニアは、種を蒔くところから始め今や満開です(用務職員の皆さんのおかげです。感謝!)。
 このジニアを見ていると、生徒の皆さんの姿が重なります。芽が出るまではどんな花かわかりませんが、「きっと芽が出る」と希望して水やりしていると、いつか芽が出て、茎が伸び、花が咲きます。もちろん、花の大きさや色合い、茎の伸び具合など、予想通りとはいきません。でも必ず咲きます。水をやりすぎずに、適度に水をやり、見守り、倒れそうだったら支えを立て、時々「大きくなれ…」と声をかけて…。
 子どもたちと同じだ…と思えて、ますます眺めるのが楽しみになったジニアです。

夏休み

2023年7月26日

 夏休みに入りました!といっても、クラブ活動や補習授業などで、多くの生徒が登校しています。今日は、クラブ活動をのぞいてみました。暑さの中、体育館を走り回る生徒の皆さん、楽譜とにらめっこしながら楽器を奏でる生徒の皆さん、秋の文化祭の下準備に実験をする理科系クラブの皆さん…などなど。たくさんの笑顔と真剣な姿に出会いました。
 夏休みに入っても素敵な横浜雙葉生です。

陶芸の焼き窯が復活

2023年7月18日

 本校の工芸室の一角にある陶芸の窯(かま)が、先日、“復活”しました。ここ何年かは宝物のように大事にされ使用されてこなかったのですが、せっかくの窯を今年こそ再稼働させたい、生徒たちに本物の陶芸を味わってもらいたい、と美術科の教員が試作品を作って焼いてみました。こねて作った作品を窯に入れて1200度の高温で焼き、温度が下がるまで待つこと2日。窯の扉を開けてみると、つやつやと光った作品が見事にできあがっていました。手にとると、ほんのり温かさがまだ残っています。

 「窯には40~50個は作品が入るので、次には、生徒にできあがったばかりの自分の作品を手にしてほしいです。きっと作品への愛着が深まり、ものをつくりあげる楽しさを実感してくれるはず」。美術科の教員たちは秋の授業での窯の利用を今から楽しみにしています。

オープンキャンパス開催

2023年7月13日

正面玄関の入口(上)と、実験教室の様子

 「おはようございます!」「こちらがパンフレットです」「何名様ですか」
 元気な中1の声が正面玄関でひびきます。オープンキャンパスを7月8日に開催しました。
 今回は、小学生のクラブ体験が中心。運動部は、バスケットボールやバレーボール、ダンスの体験、ハイキング部のテント張り。文化部は、スライム作りや着物の着付け、百人一首、写真立てづくり、レザークラフトのしおり作り、管弦楽器の演奏体験、生物の実験などさまざまで、各教室には入場待ちの列もできました。
 テニス体験を終えて、にこにこでお母さんのもとに帰ってきた小学生が「楽しかった!またやりたい」。お母さんが「中学に入ったらテニス部がいいのかしら?」そんな会話が聞こえてきました。
 小学生の皆さん、またどうぞご来場ください。また当日お手伝いくださった本校の生徒の皆さん、ありがとうございました。

中2が素敵な“先輩”に

2023年7月4日

中2(左側)が中1(右側)にプレゼンテーション

 球技大会が天気に恵まれ、無事に全校で行うことができました。球技大会に見せる生徒の皆さんのパワー、笑顔、身体能力、団結力、思いやり、たくましさ…には感動です。感動をありがとう! 優勝した高3、中3の皆さんおめでとう、さすがです。

 さて、さすがと言えば、先日、中2の皆さんが中1に見せたプレゼンテーションもさすが“先輩”の姿でした。内容は「私たちがおすすめする勉強方法」。グループごとに「ノートの取り方」「予習・復習の方法」「定期試験の準備」などをわかりやすい動画などで説明。自分たちの失敗・成功の秘訣を惜しみなく後輩に懸命に伝える姿はきらきらしていましたね。

球技大会の優勝めざして!

2023年6月26日

 「リーン、ローン、リーン、ローン」
 10分休みのチャイムが鳴ると、いま、中庭には、四方八方から生徒の皆さんがボールを抱えて飛び出してきます。そしてすぐに、いくつものバレーボールの輪。今週後半の球技大会に向けて、ここ1~2週間の毎日、毎時間の光景です。
 バレーの輪に近づいていったら、「先生、うちのクラスを応援してくださいね!」と声をかけられました。「絶対、私たち優勝しますから!」
 しばらくして、バレーの輪はさーっとほどけて、次々と教室に戻りました。「リーン、ローン、リーン、ローン」。授業開始のチャイムが鳴る寸前に教室に戻る皆さん。その後ろ姿にも見とれる私です。

6月下旬に思い出すこと

2023年6月21日

沖縄スタディーツアーでガイドさんの話を聞く本校生徒たち(2004年)

 梅雨の蒸し暑い日が続く6月下旬、思い出すのが、沖縄戦終戦の日とされている「慰霊の日」(6月23日)です。10数年前、本校でも希望制の沖縄スタディーツアーを実施し、南部戦跡をめぐって壕の中で祈り、「魂魄の塔」で思いをはせました。

 沖縄では現在「平和の礎」が建てられて、沖縄戦の犠牲者等の名前が刻まれ平和を願う場となっています。約10万人もの沖縄の民間人犠牲者の中には、ただ「~の子」と刻まれた名前もあります。

 6月23日、過去、現在のすべての戦争犠牲者に心を合わせ平和を祈りたいと思います。

山手通りのバスとのひとコマ

2023年6月12日

 

 先日、私は早朝の山手通りを歩いていました。バス停が少し先に見えたので、「バスが来たら乗りたい…でも1時間に数本だから…」と思って半ばあきらめていましたら、何と運よくバスが来るではありませんか。私はバス停めざして猛ダッシュ(私なりに)。もちろんバスとの競争に勝てるはずもありません。私より先にバスはバス停に到着。ところが、停車したバスからはだれも降りません。「もしかして、私を待っていてくれる?」。私はまた走り出して見事、バスに乗車できたのです。

 時間通りにきちんと物事を進めることは大切です。でも、ほんのちょっと回りを見ると「待って~」と声をあげている人がいるかもしれません。可能なときは、待ちたいですね。

 運転手さんありがとうございました。

今年最初の試験週間

2023年6月6日

 今年度最初の試験週間となりました。試験の様子を教室の廊下から見ると、皆さん一生懸命、答案用紙に向かっています。

 試験と聞くと、少し苦手だと感じる人もいるかもしれません。ただ「試験」の2つの漢字どちらも、その意味は「ためす」こと。また「テスト」の言葉も、「テスト飛行」「ただ今マイクのテスト中…」など「ためす」という意味です。自分の力をためすことが「試験」なら、自分自身を振り返る絶好の機会と前向きにとらえたいですね。ファイト!

明日は「学園の日」

2023年5月30日

学園の日バザーの様子

(2019年)。コロナ前はこのような賑わいだった。

 明日5月31日は「学園の日」です。学園の母体・幼きイエス会の創立者であるバレ神父様が帰天された日に、その思いをつなぐため、ミサとバザーを行っています。

「学園の日」の始まりは1968年。それまで修道会総長のお祝い日だったのを、当時のシスター皆川校長が「学園は総長一人の手によるものではない。みんなのお祝い日に」と提案し、これにこたえて当時の生徒会が「学園の最初の一歩を踏んだバレ神父様の帰天日にしたい」と意見を述べ、決まったそうです。

 皆で考え決めたのは、まさに「学園の日」にふさわしいですね。神父様が帰天された日を生徒会が選んだのも、恵まれない子どもたちとともに歩んだバレ神父様の意志を私たちがつなぐのだ、と表明した感じがします。バザーという形を通して、学園の心を今後も表せることができればと思います。

学校をふたたび開いて

2023年5月24日

国語の授業体験の教室で

 コロナの影響で十分に開くことができなかった学校説明会、授業体験を今年度は再び開いています。5月18日、19日、20日と連続して開催して、多くの保護者、小学生の皆さんにご来校いただきました。

 こうした説明会の機会は、私にとって、ひとつの心温まる「出会い」です。何かのきっかけで学校に関心をもってくださり、足を運んでくださり、出会って、言葉を交わし、笑顔で挨拶して…。在校生と校内で偶然出会って「おはよう」と言う時と同じ感覚です。真っ暗な夜空で星を見つけて何だか心温まる感覚。
 「授業体験、楽しかったです」と帰っていく小学生を見送りながらこんなことを感じた私です。

被災地をたずねて

2023年5月15日

門脇小学校の校舎前にある緑に茂る樹木。後ろの校舎は被災して今は展示館となっている。

 先日の5月連休、私は東北を訪れました。東日本大震災直後から訪問を重ねてきましたが、コロナ禍もあり3年ぶりのこと。今回は石巻、南三陸、陸前高田などをめぐりました。
 この3年間で様子は大きく変わり、どこも頑丈な防波堤が整備され、その手前は広い公園。震災を伝える展示館も充実していました。改めて被災し犠牲となった方々を胸に刻みました。
 遺構となった石巻の門脇小学校校庭に緑豊かな樹木が2,3本ありました。津波にのまれて枯れた木を囲むように、新しい枝が地面からのびて鮮やかな新緑の葉。「あなたも元気で生きなさいよ」。そう話しかけられているようでした。

中庭のマーガレット

2023年5月6日

 校章にも描かれているマーガレットの花。その白い花が中庭に、たくさん咲きました。東校舎の壁沿いの花壇に、白い花びらと黄色の芯がいくつも並んでいます。

 他の花と競って咲いているわけではないのですが、しっかり地に根付いて、回りを彩りながら、見る人の心をなごませてくれる清純なマーガレットの花。校章を思い出しながら眺めています。(木下)

生徒広報部の活動開始

2023年5月1日

生徒広報部の集まり(学校)

相談会の準備(パシフィコ)

 学校の様子を小学生や保護者の方々にお伝えする今年度最初のイベント、「神奈川全私立中学相談会」が4月29日、パシフィコ横浜で開かれました。今年は、感染に注意しながらも多くの来場者でにぎわいました。

 この日、初めて登場したのが「生徒広報部」です。昨年度末に募集したところ、多くの生徒が「私から見た横浜雙葉の良さを多くの方に知ってほしい!」「生徒目線での広報をしたいです!」などと応募してくださり今年度から活動を始めました。

 今回の「相談会」でも、本校ブース前に立つ部員に、参加した小学生保護者の方々がたくさん質問してくださいました。きっと、生徒の実際の姿をみていただけたのでは、と思います。

中1の校外学習始まる

2023年4月25日

 昨日、中1が御殿場での2泊3日の校外学習に出かけました。中1の校外学習は4年ぶりです。入学式からまだ2週間、生徒たちはどのように過ごしているでしょう…大丈夫と思いながらも、昨日御殿場に出かけてきました。
 1日目のプログラムはゲームでお互いを知り合うことが中心。〇×ゲームではクイズに答えて正解すると得点がもらえます。問題が出るたびに、「えー?正解はどっち?」「どう思う?」。ワイワイ、がやがや。先生が正解を読み上げると、「やった~!」「間違えた…」。1日目で和気あいあいの様子に、1年間この調子で学年としての輪を育んでくれるに違いない、と確信しました。
 明日26日は、中2が校外学習に出発します。仲間とともに元気に、自然をたくさん味わってきてください。

中庭にベンチ

2023年4月17日

 春の日差しが日々温かくなり、休み時間、教室から出ておしゃべりするのが楽しみになってきました。
 そこで活躍し始めたのが、3月半ば中庭にお目見えしたベンチです。全部で5脚。午前中の太陽に温められたベンチは座ると、ほっこり。今日も、数人が何やら笑顔で話しています。昨日の日曜日はどこか出かけた?……とでも言っているのでしょうか。私も会話の仲間に入りに行きましょう。
 導入にご協力くださった保護者の会の皆様に感謝申し上げます。

ご復活おめでとうございます

2023年4月10日

 4月9日は、キリスト教で復活祭(イースター)のお祝いでした。十字架上でなくなったイエス・キリストがご復活した、と聖書には書かれてあり、必ず苦しみには救いがあると伝えています。

 どんな人も苦しいときがあります。でも苦しみの中に差し込んでいる希望の光が必ずある…。それを1年に一回あらためて思い起こし心に深く刻みたい、と私は思います。

2023年度が始まりました

2023年4月7日

 

 桜の花がわずかに残るきょう、4月7日、始業式と中1入学式が行われました。天気予報では雨模様でしたが、午後の入学式まで雨は上空の雲とともに待っていてくれたようです。
 始業式では、高校入学式も組み込まれました。3年前のコロナ禍で中学入学式を4月に実施できなかった“高1新入生”には、中1入学式で贈られるはずだったマーガレットの花が一人ひとりに贈られました。
 続く中学入学式では、真剣な面持ちで講堂に入場した新入生たちは、初めての横浜雙葉での1日を元気にスタートしました。

 新入生の皆さんのこれからの学校生活が幸多きように。中2以上の生徒の皆さんが日々笑顔で新しい発見の中で過ごせますように。

夢をかなえる②

2023年4月4日

 

 今回は私自身の夢のことを書かせていただきます。 

 私が夢を見つけたのは、高1位の時でした。ふと思いました。「将来、平和のために働こう」。理由はわかりませんが、以来、外国語を学んだり、平和的な生き方をしている人を取材して伝えたりしてきました。今はあまり行動できていないのですが、若い皆さんと平和や戦争について色々な角度から分かち合えることが、私の夢がかなう小さな、ささやかな瞬間だと感じています。

 ウクライナをはじめ、アフガニスタン、シリアその他世界各地で紛争が続いています。平和に一歩ずつ近づくよう日々祈りたいと思います。

夢をかなえる①

2023年3月28日

正門横のクローバー広場で

 野球のWBC優勝に日本中がわきました。私は中学時代から野球が好きなので毎日楽しみでした。

 活躍した大谷選手とヌートバー選手。大谷選手は、高校生の時「27歳、WBCでMVP(最優秀選手)」と書いたそうで、その夢を実現。ヌートバー選手は、10歳位のとき日本の高校野球選手と出会ってから日本チームでプレーすることが夢だったそうです。彼は言います。「野球でも人生でも目標を決めることを大事にしている。ゴールを確認しながらそれに向かって、いつももっと良くなるようにやっている」

 皆さんの目標、夢はどんなものでしょうか。夢の実現のために何かできるといいですね。

中学卒業式と終業式

2023年3月22日

 

 3月22日、中学卒業式と終業式、私は次のことをお話ししました。
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 中3の皆さんは、3年前、コロナの影響で入学式も行えず、入学後もリモート授業、制限された部活動や行事でした。そんな中で、皆さんは心優しく、明るく、周囲への思いやりにあふれた学年に成長されました。4月からは高校生としてご自身の道を誠実に、かつ大胆に探していってください。

 また全校の生徒さんも、1年間楽しいこと、悔しいこと、いろいろあった中で今日まで過ごすことができた自分をほめてあげてください。

 最後に、今年は皆既月食があったので宇宙の話をひとつ。初めて月面着陸した宇宙飛行士は言いました。「(月面で歩く一歩は)一人の人間にとって小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍である」。学年が上がるのは小さな一歩の歩みですが、大きな飛躍となりますように。

 4月にまた元気でお会いしましょう。

東日本大震災から12年

2023年3月14日

活動する本校生徒たち

 東日本大震災が起きた2011年3月11日、学校は期末試験の答案返却の日でした。午後2時46分には、生徒の皆さんはすでに下校したり部活をしていたり、さまざまでした。生徒250人あまりが帰宅できずに、災害用の毛布にくるまって教室で一夜を過ごしました。
      
 やがて被災地の状況を知るようになり、募金だけではなく何かしたいと、その年の夏休み、教員から現地での復興支援活動を始め、翌年から毎年、生徒による南三陸支援活動を続けました。家財道具の運び出し、仮設住宅訪問、漁業網の修理、野菜栽培の手伝い、カキの出荷補助…。支援という名前ではありましたが、参加した生徒たちはむしろ地元の人たちとの触れ合いに心温められて帰ってきたようです。私自身もふくめ、その時の思いを忘れないでいたいです。震災の犠牲者の方々、今も避難生活の方々のため祈ります。

桜の花に寄せて

2023年3月8日

  •  桜の開花が待たれますが、本校の正門からの通学路には、すでに花びらが散った十月桜、満開を過ぎた河津桜、今まさに満開の寒緋桜、8分咲きの寒桜などが次々と並んでいます。千葉前理事長は、「人はそれぞれ違っていい。それを伝えたくてさまざまな桜を植えた」と言っていました。十人十色と言いますから、人がそれぞれ違うのは当たり前です。でもどうやら現代社会は、人の生き方を同じ「もの差し」ではかりがちなのかもしれません。何が私にとって最適、最善、最高の生き方なのか、中高6年間で見つけたいですね。
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  •  桜の話題をもう一つ。ご存知ですか、各教室の本立て、図書館の丸椅子や生徒ホールのテーブルは、以前、中庭にあった桜の木で作られています。西校舎建築のとき桜を伐採しなければならず、悲しんだ生徒たちのアイデアで、切られた桜の木を乾燥させ一年後に姿を変えて再登場しました。学校の歴史の一コマを知る桜…今は本立て、椅子やテーブルとして学校を静かに見守ります。

卒業生の幸せを祈って

2023年3月1日

 きょうから、学校の日々を、一人の教員の目から見てお伝えしたいと思います。生徒の様子、学校生活のひとこま、校舎から見える自然の移り変わり、それらを見てふと感じたこと…。横浜雙葉の“今”を「山手の風だより」としてお送りします。

 さて、きょう3月1日は、高等学校の卒業式でした。一人ひとりに卒業証書を渡しながら、未来の幸せを祈りました。元気でパワーあふれる卒業生の皆さん! さまざまな道に一歩を踏み出す皆さんに、きょうの式辞で述べたことばをもう一度送ります。
 「皆さんが何十年たって人生を振り返った時、『わたしの幸福の始まりは横浜雙葉に入学したこと…』と思ってくださったらこれほど嬉しいことはありません」
 これからの皆さんの人生が幸せなものでありますように…横浜の山手の丘から願っています。

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